しっかり分かる大学の置換の積、逆置換の求め方(解答、解説付き)

代数学


このサイトでは、大学数学の色んな問題を提示してます. 今回は、”代数学基礎“の問題である”置換“についての問題を解いていきましょう!!

“目次”

今日の問題
 (1):置換の積の計算方法
(2):置換の積の計算方法
 (3):逆置換の計算方法

今日の解説
(1):置換の積の計算方法解説
(2):置換の積の計算方法解説
(3):逆置換の計算方法解説

今日の解答
(1):置換の積の計算方法解答
(2):置換の積の計算方法解答
(3):逆置換の計算方法解答


では、さっそく問題を解いていきましょう!!まずは自分で計算してみましょう!!

以下の(1), (2)では、置換の積を求めよ. また, (3)では指示通りに逆置換を求めよ.

(1)\(\pmatrix{ 2&1&3&4 \\ 3&4&1&2 }\)\(\pmatrix{ 1&3&2&4 \\ 4&3&2&1 }\)

(2)\(\pmatrix{ 1&4}\)\(\pmatrix{ 3&2}\)\(\pmatrix{ 1&4&2&3}\)\(\pmatrix{ 2&3}\)

(3)\(\sigma\)=\(\pmatrix{ 1&2&3&4&5 \\ 4&2&3&1&5 }\)の逆置換\(\sigma\)\(^-1\)を

\(\sigma\)\(^-1\)=\(\pmatrix{ 1&2&3&4&5 \\ k_1&k_2&k_3&k_4&k_5 }\)と表すとき, \(k_{1}, ….. , k_{5}\)を求めよ.

 

問題は以上です。



これらの問題は自分で自作することができるので、実力を付けたい方は、各自数字を変えて計算してみましょう!!

では、問題を解き終わったら下にある解説解答をチェックしてみましょう!!

今日の解説(以下3つ)


置換の積の計算方法→この場合、左の行列\(\pmatrix{ 2&1&3&4 \\ 3&4&1&2 }\)の一番左上の2から下に2→3とし、その次に右の行列\(\pmatrix{ 1&3&2&4 \\ 4&3&2&1 }\)を見て、上の行で3がある場所を確認する。すると、左から2番目にあり、同じように上から下に3→3となる。同様に、左の行列の上の行を見て1→4、そして右の行列を見て4→1となる。すなわち、行列\(\pmatrix{ 2&1&3&4 \\ 3&4&1&2 }\)の\(\pmatrix{ 2 \\ 3}\)から行列\(\pmatrix{ 1&3&2&4 \\ 4&3&2&1 }\)の\(\pmatrix{ 3 \\ 3}\)に移り結局2→3となることが分かる. 同様に、左の行列\(\pmatrix{ 2&1&3&4 \\ 3&4&1&2 }\)の\(\pmatrix{ 1 \\ 4}\)から右の行列\(\pmatrix{ 1&3&2&4 \\ 4&3&2&1 }\)の\(\pmatrix{ 4 \\ 1}\)に移り結局1→1となることが分かる. 残り2つも同じように計算することができます.



まず、\(\pmatrix{ 1&4}\)=\(\pmatrix{ 1&2&3&4 \\ 1&3&2&4 }\), \(\pmatrix{ 3&2}\)=\(\pmatrix{ 1&2&3&4 \\ 1&3&2&4 }\), \(\pmatrix{ 1&4&2&3}\)=\(\pmatrix{ 1&2&3&4 \\ 4&3&1&2 }\), \(\pmatrix{ 2&3}\)=\(\pmatrix{ 1&2&3&4 \\ 1&3&2&4 }\)とそれぞれ書き表せる. しかし、ここでの注意点は、これらの置換の積は右側から掛け合わせるので、一番右の行列\(\pmatrix{ 1&2&3&4 \\ 1&3&2&4 }\)から\(\pmatrix{ 1&2&3&4 \\ 1&3&2&4 }\)まで(1)と同様に各列の数字ごとに繰り返す.



置換の逆置換は、簡単に言うと上と下を入れ替えたモノである. すなわち、\(\sigma\)=\(\pmatrix{ 1&2&3&4&5 \\ 4&2&3&1&5 }\)の上下を入れ替えると, \(\pmatrix{ 4&2&3&1&5 \\ 1&2&3&4&5 }\)となる. これが逆置換すなわち\(\sigma\)\(^-1\)を表している. また、上の行の順番は変えて良いので、順番を整理すると題意が求まります.



(1)(解答) \(\pmatrix{ 2&1&3&4 \\ 3&4&1&2 }\)\(\pmatrix{ 1&3&2&4 \\ 4&3&2&1 }\)=\(\pmatrix{ 2&1&3&4 \\ 3&1&4&2 }\)・・・(答え)

(2) (解答) \(\pmatrix{ 1&2&3&4 \\ 4&2&3&1 }\)\(\pmatrix{ 1&2&3&4 \\ 1&3&2&4 }\)\(\pmatrix{ 1&2&3&4 \\ 4&3&1&2 }\)\(\pmatrix{ 1&2&3&4 \\ 1&3&2&4 }\)=
\(\pmatrix{ 1&2&3&4 \\ 1&4&2&3 }\)・・・(答え)

(3) (解答) \(\sigma\)\(^-1\)=\(\pmatrix{ 4&2&3&1&5 \\ 1&2&3&4&5 }\)=\(\pmatrix{ 1&2&3&4&5 \\ 4&2&3&1&5 }\)・・・(答え)


解答は以上です.


補足

このサイトでは、高校、大学数学に関する様々な問題と、解説解答を提示しています. また、高校、大学の定期試験などでよく出題される問題など基礎的な問題に触れていますので、数学科はもちろん、興味のある方にもできるだけ理解できるように解説しています。

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